日々、お金に追われている。
支払い、支払い、支払い、引き落とし。
頭の中から、お金の事が消え去ることはない。
頑張って仕事して、
いつかは、広い土地に注文住宅を建てたいんだ。
其処に、子供たちと父親と一緒に住みたい。
不自由のない暮らしを、父親にさせたい。
今までの、恩返しができるのは、きっとそうなれたら。
子供たちは少しくらい不自由な暮らしでもいいと思う。
でも、父親のいないことを考えると、
どこか引け目を感じてしまう。
自分の未熟さと、不甲斐なさ。
それを、お金で穴埋めしようとしているのかもしれない。
私自身は、
小さい頃からはあまりお金に苦労したことはなかった。
確かに、年々お金は私にも分かるくらい少なくなっていった。
でも、父親はそれを見せなかった。
そして、それ程までにお金が必要じゃなかった。
小さな頃から、あれこれ買ってもらえるような家ではなかったから。
小さな頃は、新築した一軒家に住んでたし、
父親は中小企業だけど、地域じゃ名のしれた会社を経営してたし、
事務所や工場もあったし、持ちビルもあったって。
でもアタシは、お祖母ちゃんに育てられたせいか、
『物は大事にしなさい。そんな物は買いませんよ。』
ジュースもお菓子も普段は家になかった。
おもちゃも、貰い物ばかり。
だから、然程『物欲』というものには無縁だったのかもしれない。
今も、欲しい物を挙げたらキリがないけど、
お財布の中身を見ると、買う気も失せる。
先々、お金に余裕があったら、買おうかな?って。
でも借金はある。
離婚した頃から少しずつ負債が増えた。
ヒトツは、民間の保育園に半年通ってお金が足りなかった。
月6万って、給料の半分だよ。ありえねー。
ヒトツは、チビの父親にお金を貸してた。
これは、とりあえず奴と額を決めて後々返してもらえるらしい。
ヒトツは、父親にお金を貸した。
だけど、覚えてないらしい。色々、大変だったから。
アタシもいっぱい、迷惑かけたし、金輪際言うつもりはない。
今だって、養ってもらってるよーなもんだと思ってるし。
ヒトツは、此処に引っ越してくる時カナリ負担した。
でも、此処に引っ越してくる一番の理由は、
アタシがチビを身ごもったから、
生活の基盤から落ち着かせてあげたいっていう父親の気持ちから。
だから、誰のせいでもない。
トータルで2ケタだし、四捨五入したらゼロ万円。
だけど、月々の返済は結構キツイ。
のらーりくらーり、誤魔化しながら笑。
正直、そんなにお金に執着心はないのかもしれない。
自分の大事な人が、お金に困ってたら、
自分の出来る範囲で、お金は出してあげようと思う。
『ある時払いの催促なし』
アタシは、そういう人になりたいなーってすごく思うのです。
その為には、もっと自分がしっかりしなきゃいけないんだけど。
父親が、入退院を繰り返していた頃、
アタシらが小学生だった頃、
その頃から、金廻りが悪くなったみたいですが、
同業者でもあり、私は尊敬している父親の友達の社長サン。
彼は、父親に
『ある時払いの催促なし』
アタシらはまだ小学生だったし、父親も体調が不安定だった頃。
何の理由もなく10万円をくれたそうです。
車が壊れてしまった時も、何も言わず修理屋を紹介してくれ、
そのお金も即座に立替払いしてくれたそうです。
父親はずっと自分の仕事の傍ら、
その社長サンの仕事もたまにお手伝いしているのですが、
彼は今でも、父親に頼むときは、多め多めにお金をくれています。
父親は、同業者であり、友人でもあるのだけれど、
彼、その社長さんに対して、とても深く感謝していると言います。
何度も何度も、雑談がてら、そんな話を聞かされます。
『金は天下のマワリモノ』
お金を使わなければ、お金は廻らない。
そういう意味もあるけれど、
きっと、
お金というのは人間の廻りをいつも廻っている。
良くも悪くも、お金と人間は切り離せない。
だから、いいお金の使い方をしなさい。
そういう意味なんじゃないかなぁ?って、
しみじみ、思います。
お金は沢山欲しい。
だけど、まだお金の使い方を勉強できていない私は、
生活の出来るお金と、少しの余裕。
今は、そうやって、お金の姿を知るべきかなぁ?なんて。
お金は何かを買う為にあるけれど、
お金は、買うことのできない何かの為にもあるんじゃないかしら。
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